2020年入社。
大学卒業後、地元で働きたい!という思いをかなえるため、勤務地を静岡県内に絞って就活。もともと接客業をしてみたいと思っていた中、あいネットでのインターンシップで葬祭のすばらしさに触れ、フューネラル事業部を希望。現在はディレクター係としてご遺族様対応から式典進行までをこなす。
元々葬儀というものに触れたことはなく、自分にとっては全くの未知の領域でした。あいネットグループではブライダル事業もあり、言ってみれば対極にあります。イメージとしては、ブライダルはプラスの気持ちをさらにプラスにもっていく、が仕事とすると、フューネラルはマイナスの気持ちを少しでもゼロの気持ちにもっていくことができる仕事だと先輩から教えられました。故人とのお別れは悲しいものですが、葬儀が終わって少しでも「良いお別れができて良かった」と思ってくだるようにするものだと。フューネラルは、優しさを仕事にできる数少ない職場だと思っています。
私たちは2日間という、通常の接客業よりは長い期間をご遺族様に寄り添い、共に過ごします。ご遺族様は限られた時間でやっていただくことが多く、忙しくもあります。そんな中、大切な方との最期のお別れをいかに後悔なく過ごしていただけるか、正解はありません。式が終わった後や、後日「あなたが担当で良かったよ」「良い式になりました」と声をかけていただけると、自分の進行は間違っていなかったのだと自信につながります。
私がご遺族様を対応する中で特に意識するポイントは、「声のトーン」と「目線」です。ご遺族様の悲しみの深さは本当に人それぞれです。ご遺族様とお会いして、その方の状態や人柄を把握してから、その方にふさわしいトーンにその場で切り替えるようにしています。また、お子様や椅子に座っている方などには自分の目線が上からにならないよう徹底しています。その二つを土台として、まずはご遺族様のお話を「聴く」事を大切にしています。
元々涙もろい性格なので、葬儀の途中でご遺族様と一緒に泣いてしまうかも・・なんて不安もありました。しかし、悲しみをご遺族様と共有し共感できることは私にとっての欠点ではなく大切なものだと気づきました。今では、そんな自分の性格も大事に、ご遺族様に寄り添う気持ちが故人のお別れが悔いのないものになるお手伝いになるのだと思っています。
仕事を通じて、自分がいつも一緒にいる家族や友人の大切さを改めて感じることもありますし、さまざまな学びがある職場だと思っています。
コロナ禍もあり、葬儀自体の規模は縮小傾向にあります。そんな中、2日間かけて故人とのお別れの気持ちを整えていく事は、必要な時間だと私は思います。葬儀自体も、親族の方々が久しぶりに再会される場、交流の場として機能する面もあると思います。時代を経て葬儀の形は色々変化していくと思いますが、お別れの大切な儀礼として、これからも大切にされるべきものだと思っています。